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PPA・MLP・APP・UPAの違い|4つの略称を図で整理する

PPA・MLP・APP・UPAの違い|4つの略称を図で整理する

ピックルボールを調べていると、PPA・MLP・APP・UPAという似た略称が次々と出てきます。

結論から言うと、ツアーが3つ、運営母体が1つという構造です。

UPAだけは性質が異なり、ここを切り分けないと全体像がつかめません。

この記事では相関図を使って4つの関係を整理し、それぞれの特徴と、日本人がどこから目指すべきかまでをお伝えします。

プロ選手監修のもと執筆しています
船水選手

船水雄太(ふねみず ゆうた)
主な実績:日本人初のメジャーリーグピックルボールプレイヤー(MLP選手)。米国プロツアー大会(PPA Tour)のメンズダブルスで日本人初の優勝。

荻原選手

荻原雅斗(おぎわら まさと)
主な実績:ソフトテニスを12年間続け、学生時代に3度の日本一を獲得。現在はカンボジアチーム代表ヘッドコーチとして活動中。

結論:3つのツアーと、1つの運営母体

結論:3つのツアーと、1つの運営母体

4つの略称は、同列に並ぶものではありません。まずは全体の構造を相関図で押さえてください。ここを理解しておくと、以降の説明がすべてつながります。

ツアーは3つ、運営母体が1つという構造です。

略称正式名称何か
PPAProfessional Pickleball Associationツアー(個人戦・最上位)
MLPMajor League Pickleballツアー(チーム戦)
APPAssociation of Pickleball Playersツアー(開かれた参加型)
UPAUnited Pickleball Association運営母体(PPAとMLPを束ねる)

UPAだけが性質が違います。 UPAは大会を主催するツアーではなく、PPAとMLPという2つのツアーを傘下に持つ組織です。

そしてAPPは、このUPAには属していない独立系のツアーです。

この前提があれば、あとは各ツアーの特徴を見ていくだけです。

PPA|個人戦の最上位ツアー

PPA|個人戦の最上位ツアー
画像引用元:PPA公式サイト

テニスで言えばATP・WTAツアーにあたる存在だと考えてください。契約を結んだ選手が中心となって戦う舞台です。

2020年2月にアリゾナ州メサで初のプロ大会を開催した、最上位のツアーです。

 内容
形式個人戦(シングルス・ダブルス・ミックスダブルス)
出場者トッププロ中心。多くが長期契約を結んでいる
賞金3ツアーのなかで最高水準
大会の格「スラム」を頂点に格付けがある
アマチュア大会によっては併設される

「テニスで言えばATP/WTAツアー」と考えるとイメージしやすいと思います。トップ選手が集まり、賞金も注目度も最も高い舞台です。

大会ごとにランキングポイントが設定されており、日本で開催された「PPA ASIA 500」の500も、優勝者に与えられるポイント数を指しています。

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MLP|チーム戦のリーグ

MLP|チーム戦のリーグ
画像引用元:MLP公式サイト

個人戦ではなくチーム戦で、しかも自分で申し込むことができません。プロ野球やNBAに近い構造だと考えると分かりやすいと思います。

MLPだけは、他の2つとまったく性格が異なります。

 内容
形式チーム戦
チーム構成男子2名・女子2名
試合形式女子ダブルス、男子ダブルス、ミックスダブルスを行い、勝ち数で競う
スコアラリースコアリング(サーブ権に関係なく得点が入る)を採用
出場方法ドラフトで指名される
開催数年間数大会

ここが重要な点ですが、MLPには自分で申し込むことができません。 選手はドラフトで各チームに指名されて出場します。プロ野球やNBAに近い構造です。

日本人として初めてこのドラフトで指名を受けたのが、2025年3月の船水雄太選手でした。

ラリースコアリングを採用しているため、試合展開が速く、観戦する側にとっても分かりやすい形式になっています。

ドラフトで指名されなければ出られない——これがMLPの原則です。ただし、関連する大会として、自分で申し込めるものがあります。

それがMiLP(The Dink Minor League Pickleball) です。

MiLPはDUPRが運営するアマチュア向けのチーム戦で、2026年3月からMLPと提携し、MLPのプロ大会と同じ会場で併催される大会も生まれています。

APP|もっとも門戸が広いツアー

APP|もっとも門戸が広いツアー
画像引用元:APP公式サイト

APPは独立系のプロツアーで、UPAの傘下には入っていません。最大の特徴はエントリーの門戸の広さで、プロとアマチュアが同じツアーの中で戦えます。日本のプレイヤーにとって現実的な入口です。

APPは、独立系のプロツアーです。 UPAの傘下には入っていません。

 内容
形式個人戦
出場者プロ・アマチュアの両方
特徴エントリーの門戸がもっとも広い
開催頻度年間を通じて数多く開催
派生シリーズ学生向けシリーズや国際大会など

PPAが「契約したトッププロの舞台」だとすれば、APPは「実力があれば誰でも上がってこられる舞台」です。まだ無名の選手が実績を積む場として機能しています。

日本のプレイヤーにとっては、国際大会の経験を積む入口として最も現実的な選択肢になります。

UPA|PPAとMLPを束ねる運営母体

UPA|PPAとMLPを束ねる運営母体
画像引用元:UPA公式サイト

もともと競合関係にあったPPAとMLPが、なぜひとつの傘の下に入ったのか。統合後も両ブランドが維持されている理由もあわせて解説します。

UPAだけは、大会を主催する存在ではありません。

もともとPPAとMLPは別々に運営される競合関係にありました。それが2023年に統合で合意し、その後UPAという運営母体のもとに置かれました。

ただし、統合後も両ツアーはブランドと大会形式を維持しています。 PPAは個人戦、MLPはチーム戦のまま。運営が一本化されたことで、スケジュールや選手の出場調整が整理された、というのが実際のところです。

なお、アジア地域については「United Pickleball Association Asia」という組織が公認団体として関わっています。2026年の東京大会も、この団体の公認のもとで開催されました。

3ツアーの比較表

ここまでの内容を一覧で整理します。形式、出場方法、アマチュアの参加可否、そして入りやすさ。自分がどこを目指すかを判断する材料として使ってください。

項目PPA TourMLPAPP Tour
形式個人戦チーム戦個人戦
出場方法トッププロ中心ドラフト指名誰でも申し込める
アマチュアの参加大会により併設不可可能
賞金水準最高高中
運営UPA傘下UPA傘下独立系
日本での開催あり(福岡・東京)──
入りやすさ△×◎

この3つはいずれもプロツアーです。「入りやすさ」で見るとAPPが◎ですが、海外大会が中心になります。

国内で、自分で申し込んで出られるチーム戦を探しているなら、MiLPが現実的な選択肢になります。 2026年から日本で始まった、DUPR区分のアマチュア大会です。

日本人が目指すなら、どこから?

日本人が目指すなら、どこから?

3つのツアーには、進む順番があります。DUPRの登録から始まる現実的な4ステップを、順を追ってお伝えします。

現実的な順番があります。

STEP1:まずDUPRのレートを確定させる

どのツアーを目指すにしても、自分の現在地を数値で知ることが起点です。大会のカテゴリー分けにも使われます。

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STEP2:日本・アジアの大会のアマチュアカテゴリーへ

いきなりアメリカ本土を目指す必要はありません。アジアで開かれるPPAの大会には、アマチュア枠が用意されているものがあります。

2026年の東京大会では、3.5未満/3.5以上のレート区分と、U18/19+/35+/50+の年代別カテゴリーが用意されました。プロと同じ会場で試合ができる、貴重な機会です。

あわせて、2026年から日本で始まったMiLPも選択肢に入ります。4人集まれば申し込めるチーム戦で、こちらも起点はDUPRのレートです。

STEP3:APPで国際大会の経験を積む

さらに上を目指すなら、門戸の広いAPPで実戦経験を重ねるのが現実的なルートです。

STEP4:PPA、そしてMLPへ

PPAで結果を出し、その実績が評価されてはじめてMLPのドラフト対象に入ってきます。 MLPは自分から申し込めないため、順番としては最後になります。

よくある質問

ツアーの関係について、実際によく寄せられる疑問をまとめました。レベルの高低、選手の重複、日本での開催状況など、混同されやすい点を中心にしています。

どのツアーが一番レベルが高いですか?

賞金と選手層で言えばPPAです。 ただしMLPにもトップ選手が出場しており、形式が違うだけで単純な優劣ではありません。

PPAとMLPは、選手が重複しますか?

します。同じUPAの傘下にあるため、トップ選手は両方に出場するのが一般的です。

APPは格下ということですか?

格下というより、性格が違います。 APPは参加の門戸を広く取ることを重視したツアーです。プロだけでなくアマチュアも同じツアーの中で戦えるのが特徴で、その分だけレベルの幅は広くなります。

日本でMLPは開催されますか?

MLPは現時点でアメリカ中心のリーグですが、今年の11月からMLPアジアが開催され、その開幕戦が11/13を予定しているそうです。また、2026年から始まったMiLPはMLPと提携するアマチュア向けのチーム戦で、こちらは日本でも開催されており、自分で申し込んで出場できます。

UPAの大会に出る、という言い方はしますか?

しません。UPAは運営母体であり、大会を主催するのはPPAやMLPというブランドです。

まとめ

4つの略称の関係を、最後にもう一度整理します。どこを目指すにしても、最初の一歩は共通しています。

整理すると、こうなります。

  • ツアーは3つ(PPA・MLP・APP)、運営母体が1つ(UPA)
  • PPAとMLPはUPA傘下、APPは独立系
  • MLPだけがチーム戦で、ドラフト制。自分では申し込めない
  • アマチュアが入りやすいのはAPP、次いでPPAのアジアツアーのアマチュアカテゴリー

どこを目指すにしても、最初の一歩はDUPRの登録です。自分の数字がなければ、そもそもエントリーするカテゴリーが決まりません。